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ヘルスケア

軽くみてはダメ|知っておきたい耳鳴りの原因と対処法

ザー、ジーというような低い音や、キーン、ピーという金属音のような音が常に続く耳鳴り。現代では多くの人が耳鳴りに悩まされていると言われています。耳鳴りの原因は人によってさまざま違い、症状や原因によって対処法も違ってきます。この記事では、知っておきたい耳鳴りの原因や対処法についてご紹介します。

耳鳴りについて

周りで音が鳴っているはずがないのに耳の中に様々な音が聞こえる耳鳴りは、めまいやその他の音に敏感になってしまう聴覚過敏、集中力の低下といったその他のさまざまな症状を引き起こしてしまいます。また、常に続く耳鳴りにより、睡眠が妨げられてしまうことも。

このように日常生活に支障をきたしてしまう耳鳴りですが、耳鳴り自体が特定の病気ではないため、原因も人によって違い、また治療法も異なってきます。そのため、風邪薬のように多くの人に効果のあるような耳鳴りの特効薬はありません。

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では、耳鳴りに悩まされている場合はどのように対処をしていったらいいのでしょうか。

医者に行くタイミングは?

耳鳴りが深刻な病気の症状であるというのはごく稀と言われ、多くの場合は自然に治ると言われています。しかし、耳鳴りが続き身体的、精神的に大きな負担となる場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。耳鳴りが断続的に3日以上続いた場合は、まずは耳鼻科の診察を受けるようにしてください。

耳鳴りのよくある原因

耳鳴りはどのくらい続いているかにより、急性と慢性的なものに分けることができます。耳鳴りの症状が3ヶ月以上続いた場合は、「慢性耳鳴り」と呼ばれます。耳鳴りのよくある原因は以下の通り。

  • ストレス
  • 音響外傷
  • 自律神経の乱れ
  • 歯軋りや顎関節症など顎の噛み合わせの不具合
  • 薬による副作用
  • 高血圧や血行不良
  • 風邪による耳の詰まり
  • ウイルス感染(ヘルペスウイルスや中耳炎など)

では、耳鳴りが発生した場合どんな対処法が有効なのでしょうか。医療機関を受診しつつ、今から紹介する対処法を実践することで耳鳴りの症状の改善を期待することができます。

耳鳴りの対処法

1.リラックスできる音楽を聴く

疲れた時は静かな場所で休みたいと思うものです。しかし、耳鳴りがある時は静かな場所は、返って耳鳴りが余計に気になり参ってしまうことも。そんな時は、好きな音楽やリラックスできる音楽など、ヘッドホンをして心地よい音楽を聞くようにします。こうすることで、たとえ短時間でも耳鳴りを忘れ、心をホッと落ち着かせることができます。また、入眠時に耳鳴りが邪魔をするという場合は、寝る時に自然の音などのヒーリングミュージックを流しておくことで、耳鳴りの音が相対的に小さく感じ、眠りに入れるようになると言われています。

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2. 針治療

耳鳴りのため病院へ行ったものの、特に異常はなしと言われたという経験があるという方もいるのではないでしょうか。耳に異常がない場合は、ストレスによる自律神経の乱れや、体の凝りが原因かもしれません。そんな時は、針治療がお勧め。自律神経の乱れや体の凝りをほぐし、さらに耳鳴りにいいとされるツボ刺激により、症状の改善を期待することができます。

Needles In My Ear

3. ラベンダーの精油を耳に塗る

ストレスが原因で起こる耳鳴りにはラベンダーのエッセンシャルオイルもお勧めです。ラベンダーはストレスを柔らげ自律神経を整えるのに効果が期待できる精油。また、精油の中でも例外的に直接肌につけることができるので、耳鳴りがする時に耳の周りに精油を塗れば症状の緩和につなげることができます。

※妊娠中や敏感肌の人、また小さな子供には、精油の使用は避けるようにしてください。

4. マグネシウム

日常生活における騒音など音響外傷による、耳鳴りが起きてしまったという場合、マグネシウムが有効と言われています。騒音が原因の耳鳴りには難聴も伴うことが多いですが、その場合は脳に音の情報が本来よりもわずかしか届かなくなっている状態。こうなると、脳は音をもっとよく聞き取ろうとして感度を上げていき、聴覚が過敏な状態に。これによって耳鳴りが起こると言われています。このような場合に有効な栄養素がマグネシウムと言われ、マグネシウムが敏感になってしまった聴覚細胞を過剰な刺激から保護してくれ、耳鳴りを軽減してくれると言われています。

また、最近では原因不明の耳鳴りの大半は脳の過敏症によって起こることがわかってきています。その時も、マグネシウムには血管の拡張を抑える効果もあることから、脳の過敏を抑え耳鳴りの症状を改善してくれると言われています。

5. マウスピース

寝ている時無意識にしてしまう歯軋りも耳鳴りの原因と言われています。歯軋り対策に使うマウスピースは、歯が削れてしまうのを守るだけでなく耳鳴りにも有効です。

Day 134- Mouthguard (May 14th 2011)

また、顎関節症の場合は、噛み癖があることが多く通常よりも強い刺激が耳に伝わります。顎関節は、耳の内側にある中耳や内耳が非常に近い位置にあるため、噛むことによって発生する刺激は耳にも伝わり、その刺激が強い場合に耳鳴りや難聴と言った症状がでるそうです。この場合、歯科医に相談をして治療を受けることをお勧めします。

6. マッサージ

背骨が硬かったり背中の筋肉のコリが原因で起こる耳鳴りにはマッサージが有効です。この場合、セルフケアでなく専門知識を備えた認定理学療法士の人に診てもらうようことをおすすめします。

Sporty woman holding her neck in pain closeup.

7. たまねぎ

家庭でできる耳鳴り対処法としておすすめなのは「玉ねぎ」。タマネギには抗菌作用があることから、ウィルス感染が原因の耳鳴りに効果を期待することができます。また玉ねぎの匂いの元になる硫化アリルには、脳の緊張をほぐしてストレスを和らげる効果もあります。

8. りんご酢

りんご酢もまた、ウイルス感染による耳鳴りに効果が期待できます。りんご酢の場合は、りんご酢大さじ2杯とはちみつを少々水に混ぜたものを飲むようにします。

9. 生姜

生姜湿布など、家庭療法の万能薬とも言える生姜。生姜茶を飲むことで耳の毛細血管の血行が促進され耳鳴りの症状改善につなげることができます。

ginger root

10. セラピーを受ける

原因不明の耳鳴りの多くは心理的ストレスによるものと言われています。そのため、カウンセリングを受けることは心の奥深くにある問題を解決し、体に出ている不調を改善していくことにもつながります。
また、慢性的な耳鳴りを患っている場合は、元々抱えていたストレス加え、他の人に理解されない耳鳴りの辛さを一人で抱えていたり、日常生活における睡眠不足などで、大きな心理的ストレスを抱えていることがあります。悪化してしまうと、うつ状態になってしまう恐れもあることから、カウンセリングによって心の負担を軽くすることが重要です。

Stress

※耳鳴りの症状には個人差があるため、対処法も人それぞれとなります。

今や全国でおよそ300万人と言われるほど多くの人が患っている耳鳴りの症状。人により症状も違い原因特定が難しい場合もありますが、早期の対処や治療が大切となってきます。

また、先にも記載したように、耳鳴りの辛さはなった人でなければわかりません。そのため、周りに耳鳴りに苦しんでいる人がいたら、耳鳴りくらいで…と考えず、辛さに寄うように「辛かったね、大変だったね」などと声を掛けて辛い気持ちに寄り添うようにしていけるといいですね。

出典: ideal-versicherungapotheken-umschau , ふくおか耳鼻咽喉科, ふくろうの森耳鼻咽喉科

プレビュー画像: ©pinterest/whydontyoutrythis ©flickr/reinko halenka